0-1広告の言葉から始まった
「シティポップ」は音楽理論の言葉ではなく、1970年代後半のレコード会社と音楽雑誌が使い始めた宣伝の言葉でした。1,2
1970年代の半ば、自分で曲を書いて歌う新しいタイプのアーティストは、まとめて「ニューミュージック」と呼ばれていました。2 その中から、アメリカの最新のポップスを自覚的に取り入れたアーティストを区別したい、というレコード会社の狙いで、場当たり的にジャンル名が当てられていった、と百科事典は書いています。2 「都会的で洗練されたポップス」という意味の「シティ・ポップス」はその一つです。1
記録に残る早い例は、1976年に発売されたアメリカのテリー・メルチャーのアルバム『ロイヤル・フラッシュ』の日本盤の宣伝文句に書かれた「シティ・ポップ」という言葉です。1 1977年7月には音楽雑誌『レコード芸術』の記事で、吉田美奈子、山下達郎らが「シティ・ポップス」の音楽家としてまとめて紹介されています。1 当時は「シティ・ポップ」より「シティ・ポップス」や「シティ・ミュージック」という言い方が並んで使われていました。1